公務員看護師は国公立の施設で働く看護師を指す。基本的な仕事内容は一般の看護師と変わらないが、雇用主が民間ではなく国公立であることが大きな違いだ。公務員看護師は一般的な看護師と比較すると高待遇で働きやすいとされている。収入がずば抜けて高額なわけではなく、福利厚生が充実しているのが高待遇と評価される所以だ。国公立の施設は民間企業の手本とされることが少なくないため、必然的に職場環境が良好に保たれる。勤務状況も連日の長時間勤務に陥ることはほぼあり得ず、有給休暇を取るのも難しくない。育児休暇も長く取ることができるうえに職場復帰も快く受け入れてくれることから、看護師として働くには理想的と言えるだろう。その一方で、公務員看護師ならではのデメリットもあるので注意が必要である。公務員は法律によって副業ができないと決められているので、小遣い稼ぎのためにアルバイトなどということはできない。また、雇用保険も存在しないので退職しても失業保険を受け取るのは不可能である。個人の能力ではなく年功序列が重視される傾向が強いのも公務員看護師特有のデメリットと言えるので、自身のキャリアアップを目的にばりばり働く人には必ずしも最善の環境とは言えないだろう。民間の医療施設とは異なり、職場が倒産することはないので安心して働くことができるメリットはあるものの、個人の能力が常に正しく評価されるとは限らないので看護師として働く際は慎重に判断する必要がある。